2017年 秋
いよいよクスノキの移植が行われる時期がきた。
工事看板によると11月の2日~5日の間、この白石循環バス通りを夜間通行止めにして移植するようだ。
移植前の姿を最後に見届けておこう。
11月2日の朝、撮影に行ってきた。
ブルーシートで覆われてて見えないが、既に根まわりの段取りは進行していたようだ。
そして上の方の枝分かれした部分からは太いワイヤーロープが何本も垂れ下がっている。
移植先は道を隔てた広小学校の校庭の片隅。
こちらも既に掘り返されてて、移植を待っている段階。
私が子どもの頃はここに池があったよな。
そしていよいよ11月2日の夜。
20時を過ぎる頃から近所が騒がしくなってきた。
20名ほどかと思われる作業員が集まり作業前ミーティングが行われている。
そっと立ち聞きしてみると、撮影目的のギャラリーも多く集まるだろうから近付けないように…みたいなことを言われていた(え、自分のことですか?)。
確かにギャラリー数名。お子さんとお母さん的な方々が数組。
KUREJYUさんとこの大型の移動式クレーンもやってきた。
夜の静かな住宅街で聞くとエンジン音は意外と大きいな。
投光器にてライトアップされたクスノキ。いよいよだ。
ブルーシートが取られ、根の部分が見えていた。既に根巻は終わっていたんだな。
22時になった。
交通規制が始まり、クレーンが朝陽館さんの前に移動。
クレーンのエンジン音に紛れ、チェーンソーのエンジン音も聞こえてくる。
根を切っているんだろうな。
一旦帰宅。
午前零時前に見た時には既に校庭に入ってた。
げ、
意外と早かったんだな。ウカツだった…
宙吊りになってる姿も撮影したかったのに…
4時前に目が覚めて見に行くとまだ作業中だった。
そして朝6時半。
もうすっかり作業は終わってて、辺りは静まり返ってた。
根巻はそのままに移植が完了していた。
元の場所を見てみる。
痛々しく根が切り取られて残っていた。
根とは言えども結構太いな。さすが巨木だっただけのことはある。
湧水をポンプで組み出していた。
この界隈は地下水位が高いからね。
その豊富な水分でクスノキもこんなに大きく育つことが出来たんだろうと思う。
かなりの量の根を切っちゃったようだ。
まぁ仕方ないんだが、こんだけ切っちゃっても枯れないもんなのかな???
随分と前にはこのクスノキの周りには家があったな。
って言うか、家の中から生えていた。→ こちら
すっかり移植も終わり、一夜にして景色が変わった。
子どもの頃から見て来た光景だけに、ちょっとまだ慣れない。不思議な感じだ。
校庭の教育第一の碑のま後ろに移ったと言う表現が正しいかもね。
そして10日後の様子。
工事現場の囲いもすっかり取り払われ、クスノキは小学校の端っこに位置するようになった。
近付いてみる。
上から下まで新しく幹巻されてた。
そして、倒れないよう四方からワイヤーで固定されていた。
元々の地面の高さよりも高い位置に移植されてしまった訳だが、大丈夫かな?
水気があんまり無さそうだが…まぁ、そこはプロがやったこと、大丈夫なんでしょう。
幹巻がボロボロになる頃には枝も伸び、またあの雄姿を見せてくれるんだろうな。
枯れずに頑張るんだぞ!!
元の場所は整地され、まるで何事もなかったかのような空き地になってた。
一時的に撤去されてたフェンスが元通りになれば全て完了だな。
これにてクスノキの移植は完了したようです。
道路拡張もそろそろ大詰め。
現時点で残る家屋は朝陽館さんと、杭本バス停近くの1軒のみ。
ここの道が広くなれば、また一段と景色が変わるんだろう。
その道の脇に変わらない雄姿を見せてくれるクスノキの、葉が青々と茂る日が待ち遠しい。
投稿:2017年11月23日
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