広に発電所があるってご存知でしたか?

広町の水はどこから来ているのか。そんなことを考えたことがありますか?
黒瀬川の水が二級の滝から落ちて流れてんだろ!
って?実はちょっと違うんですね、これが。

今回紹介するのはそんな私の疑問から発した画像の数々です。画像の撮影は2000年4月2日には行なっていたのですが、なかなか出しそびれて3年以上経過しての本日の公開となりました。

で、早速行ってみました。二級峡のふ・も・と♪

??アヒャ(・∀・)?? 水が落ちていない→

なのに、下流の広大川の水は枯れていない。ナゼ???
その謎は、二級峡のヨコにある施設によってすぐに解明されました。
それが、中国電力株式会社 広発電所です。

普段は無人運転&遠隔制御なのね。

これが広発電所の全景。
建物は結構こぢんまり。でも、内部からは発電機の回るごう音と、すさまじい水の音が…
二級ダムでせき止めた水は、このパイプの中をもの凄い勢いで落下して、その水の力で発電タービンを回しているのでしょう。
近くに行き、フェンス越しに建物の地下部分を覗き込む。

多量の水が渦巻いているのが見える。これは既に発電を終えた水かと思われる。

で、この発電を終えた水の一部は、広大川へと放流される。これが放水口の様子。

上のハッピーエンジェルの看板には、『スゲエ勢いで水が出るけぇ、近づくなボケェ』って趣旨の言葉がもっと丁寧語で書いてある。
確かに、チチヤスダイヤモンドプールのウォータースライダーの比では無い勢いと水量なので、ここまで近づくと生命の危機を感じる。
良い子はこの場所に行っちゃダメだよ。ホントに。

中国電力のページ(http://www.energia.co.jp/energy/general/water/water4.html)によると、ここの発電所は明治32年(1899年)に運用開始とあるので、とてつもなく古い歴史を有しているということになります。また、当時の出力は750kWだったそうな。

また、水力発電のしくみの解説は中国電力のホームページに詳しく解説してあるのでそちらをご覧下さい。
http://www.energia.co.jp/energiaj/pro/reach/reach3.html

で、発電を終えた全ての水が広大川に放流されるのではなく、これまた別の施設に取れ込まれている。

右の画像がその様子であり、発電所からの放流が左から来ており、右の細い水路に行くと川に。上側に行くと…

このような大きな水路へと落ちて行く…

しかし、凄い水量ぢゃ(@_@)
やっぱり、チチヤスダイヤモンドプールのウォータースライダーの比では無いし、ここで武者修行のように滝に打たれることも不可能だと思われるし、鯉も遡上していなかった。

鯉が遡上していない滝のような部分のヨコには、何やら怪しげなプラントのようなモノが!
かなり年季の入ったプラント。

後方に見える白い施設は、民間企業の廃棄物処理業者の建物。

で、ここまで引っ張っといて、この施設が何なのかを明かすと…

呉市水道局の二級水源地であります。

呉市水道局のページの中には二級ダムは昭和18年完成とある。貴重なダム工事の様子は以下に
http://www.water-kure.jp/html/jigyo/ayumi/ayumi_html/10_kenei_nikyu1/ayumi_kenei_nikyu.htm

また、同じく呉市水道局の二級水源地の紹介記事はこちら…
http://www.water-kure.jp/html/jigyo/ayumi/ayumi_html/23_kougyo1/ayumi_kougyo.htm 

二級水源地のほぼ全景。年季の入ったプラントが奥に見える。
撮影したこの時は、手前の大きなプール様の水槽は工事中でした。足元のろ過用の砂を入れ替えているような感じだった。
間違っても飛び込み台は作っていなかったなぁ〜...
で、使われなかった水はここから放水されて…
広大川へと至るのでありました。

前述の呉市水道局のホームページ情報によると、ここの水源地での水は私たちが使う水道水ではなく、工業用とのことです。(ちょっと安心)

で、話は大きく逸れましたが結論からすれば、

広の水は広発電所から出た水が流れている

と言うことになります。もっとも、小滝の水や野呂山麓の湧水など僅かな例外がありますし、雨が降ればダムの放水が始まり、発電所を経由しない水も広大川を流れることにはなります。

長くなりましたが、今日の授業はここまで。

掲載:2003年9月23日