幻のお好み焼き・広スペシャルはできるのか?
掲示板での「遊星ギアのカズさん」による「幻のお好み焼き・広スペシャルはできるのか?」と言う発言を発端に、広町オリジナルのお好み焼きを作ってみようと言う企画が持ち上がりました。(身内盛り上がりって言わないでね...)使用する素材のほとんどは、広に関連したものを選択することがキーポイントです。
以下にその食材を紹介しましょう。
食材 その1 パピリオソース
私がまだ子供の頃、そういえば近所のお好み焼き屋さんの暖簾(のれん)には「蝶」の絵が描かれていたのを記憶している。当時の我が家は外食をあまりする家庭ではなかったのでお好み焼き屋に行って食べるなんてことも経験がない。
いつしか蝶の絵が描かれた暖簾を見かける事はなくなり、代わりにふっくらとした色白の顔が書かれた暖簾がお好み焼き屋のイメージに直結して行くのであります。
脱線(その1): パピリオソースのロゴが入ったお好み焼き屋さんの暖簾の画像を探しています。近所で、昔はパピリオソースを使ったお好み焼き屋さんがあったと思うア・ナ・タ!そのお店に声を掛けて、暖簾が現存しているか探してみて頂けませんか?または、それが写った写真でも構いません。何らかの画像を入手したいです。ご協力頂ければ幸いです。 |
そんな記憶も消えかけていた頃。つい2、3年前の話です。私の務める会社に派遣社員で来られていた方が長浜の出身と言う事で色々と話をしていると、パピリオソースは長浜で製造されていたと。ただ、残念な事にご主人が亡くなりその製造も途絶えてしまったと聞きました。あぁ...パピリオソースが長浜で作られていたとは全然知らなかった。幼き頃の記憶のイメージからして、パピリオはメジャーにはなれなかったけれど全国的に販売されていたものだと勝手に思ってた。
パピリオソースを製造されていたのは、長浜の「高島本店」さま。このページを造るためにデジカメで撮影させて頂きました。 | ![]() |
高島本店は、ホントは島本店と書くのが正しいようだ。「本店」と言うからには「支店」があるのか…気になるところだが、それは後述。
看板には往時の名残。黄色い文字で「パピリオソース」「カクチョウ酢」醸造元と書いてある。 |
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しかし、島本店さまは製造を終えて既に何年も経過しているので、いまさらソースを入手するのは不可能だと諦めていた矢先。再び「遊星ギアのカズさん」の意外な発見。『Yahoo!で パピリオ と ソースをキーワードにして検索したらネット販売している』と。で、早速私は2本注文してみたのです。
パピリオソースのネット販売について
このパピリオソースはネット販売で購入できます。販売しているのは埼玉県東松山市にある富士屋酒店サマ。同店が加盟しているネット通販サイトで購入可能で、価格は1本300円。今回、私は2本購入したのですが、送料に850円掛かり、代金支払方法は代引きしかNGとのことでしたので、その手数料が315円。合計1,795円で購入したことになります。
で、入手したパピリオソースを見ると「東京都足立区 島造酢株式会社」とある。
ムムム!島とな。何か関連あるのか!!
これが、幻と思っていたパピリオソース。正しくは「パピリオ特級中濃ソース」とある。容量は360ml入り。 比較のために、右側にオタフクお好みソースを置いてみました。 幻のお好み焼き、食材の一つが入手できた。 また、私とほぼ同じタイミングでソースを入手された「赤青黄色さん」は昔の味を覚えておられ、このソースの味が間違いなく、幻のパピリオソースであると明言されました。 「m-sandさん」から掲示板に頂いた情報によると… とのこと。
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食材 その2 広甘藍 = 究極のキャベツ
甘藍(かんらん)とはキャベツの和名だそうな。広の大新開界隈を中心とした地域では、戦前はこの広甘藍の生産がとても盛んだったそうな。広で生産された広甘藍は京阪神方面まで出荷される広の特産品だったが戦争とともにその生産は衰退し、戦後は新参のキャベツに圧される事となる。広甘藍は味は良いものの玉の大きさが小さく新参の品種改良により大きく収穫できるキャベツにより、また広町そのものの宅地化が進んだこともあり、その生産は終息へと向かって行った…
と思いきや、グリーンヒル郷原で広甘藍が復活したと様々なメディアで報じられた。タネを市民に頒布するとのことだったので、私の父に伝え、山の畑で育てていたのだが虫に弱い品種だとのことで、収穫に至らなかった。
しかし、ひょんなことから広中の先生が「生徒さんが育てた広甘藍をお分けします」と言って下さり、パピリオソース1本と物々交換で私の手元に広甘藍が来ることとなったのであります。下の画像が「幻のキャベツ・広甘藍」です。
一般のキャベツと大きさを比較すべく並べるとともに、重量を量ってみたのが右の画像です。
大きさで測ると、ヨコ方向直径が、兵庫産が約16センチ、路地ものが約19センチ、広甘藍は約14センチってとこでしょうか。 この画像でもお分かりのように、広甘藍は葉脈が他のものよりも密ですよね。これが甘みの重要な要素なのかも。 |
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幻のお好み焼き、食材の二つ目が入手できた。
脱線(その2): 広甘藍は以下の場所と曜日で入手可能とのことです。
また、グリーンヒル郷原では広甘藍を使用した食事、「燦燦(さんさん)定食」が800円で食せるそうです。季節モノですから、いずれの店舗でも在庫を確認して訪れてくださいね。 |
食材 その3 イカフライ
お好み焼き屋さんで、具に入れるものはある程度指定出来る。ブタ、ソバ、玉子…イカ。しかし、広界隈で「イカ」と言えば生イカではなく「イカ天」である。 広白岳にある大塩するめ製のイカフライ、胚芽入り「いかの姿あげ」です。これは、現行で販売されているので幻では無いな。 |
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粉
本当のお好み焼き屋さんでは、小麦粉をその店独自の「ダシ」で溶くのでしょうが、家庭ではそこまで出来ません。よって、市販のお好み焼き粉を使いました。 今回は日清製粉のお好み焼き粉を使用しました。 |
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その他の食材
ソバ、魚粉、豚肉(バラ肉)、モヤシ、ネギ、玉子、天カス
では、いよいよ「幻のお好み焼き・広スペシャル」の制作に参りましょう。
広甘藍をまっぷたつ。 葉の詰まり具合もとても良く、中学生さんが育てたとは思えない出来栄え。素晴らしいですね。 当然、無農薬栽培。 切った部分からジュワッと滲む広甘藍の水分の多さや。他のキャベツはここまで水分が多くないぞ。 |
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お好み焼き用に刻む。刻んだ広甘藍をナマで食してみました。味を比較するため、私の父が育てたものと食べ比べ。
甘い!甘い!! 広甘藍はナマで食べるとその甘みがよく分かります。噛めば噛むほど甘みが出てくる。この風味は何かに似ている。栗を茹でて半分に切ってスプーンでほじくって食べる、あの時の風味・甘みじゃ!! 対する私の父製キャベツは噛めば噛むほど苦味が出てくる。ネギを生でかじった時のよう。 ここまで違うとは驚きです。
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