いよいよ、旧・石灰石採石現場に最も近い部分に到着。広い平野部が広がる。
福ちゃん曰く「私が子供の頃はここは何にも無い広っぱだった」。しかし、現在は木々が生い茂り歩くのも困難な状況にまで荒れていた。
13時44分
生い茂る木々を抜けると福ちゃんが叫んだ!
ここだココッ!!
そのとき福ちゃんは、映画「タイタニック」の有名なワンシーンのケイト・ウィンスレットになっていた。
しかし、そこは船首ではなく…
どこだ、ココは。
足元はどう見てもセメント造りである。しかも左右に錆びて朽ちた手すり様のものが並んでいる。
吊り橋にしてはちと違う。
福ちゃんの近くに歩み寄り、下をのぞき込んで…
(;゚Д゚)! (;゚Д゚)! 驚き!! (;゚Д゚)! (;゚Д゚)!
いったいココは…
靴の先っちょから、そのはるか下に見える谷底まで30メートル程はあろうか。
高い!
しかも手すりは朽ち果てて現存していない。モロである。天空の城ラピュタでパズーとシータが嵐の中ラピュタに到着し、気を取り戻した直後に二人で喜び踊っていると、ラピュタから落下しそうになるシーンがあるが、その時の恐怖感を実体験しているのではなかろうか。なーんて事を考える。
こんな場所に建つと「足がすくむ」と良く言うが、確かにそうだ。子供の頃より、親爺(JA4PB)の手作り無線鉄塔(10m)に登っては周囲を眺めるのが好きだったオイラではあるが、これはかなり怖いぞ(;゚Д゚))
冷静に見るとここは巨大な砂防ダムのような感じの構造物である。
しかも、この構造物に使われている材料も現地調達であろう。石垣に使われている石はどれも石灰石であるし、表面を覆うセメントに混ぜ込まれている小石も全て石灰石である。
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13時46分
恐怖の砂防ダムみたいな所は地表から30メートルも離れているから、周囲に障害物が無い。 当然、見晴らしが良い。 大空山よりも遥かに素晴らしい眺めだ。左の画像はその雄大さの100分の1も伝えていないです。 |
ここをクリックすると、更に大きな画像を見ることが出来ます。
(何枚かの画像を合成してますので、継ぎ目部分が変なところがあります)
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13時47分 山頂方向を見ると雄大な採石場跡地。 私が子供の頃の記憶としては、もっと岩場は白かったと思う。酸性雨の影響(?)で黒ずんでしまったのか… |
ここをクリックすると、更に大きな画像を見ることが出来ます。
(何枚かの画像を合成してますので、継ぎ目部分が変なところがあります)
また、表示された大きな画像に赤丸があります。そこが今回のターゲット。
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13時47分 今回のターゲット、チュパカブラが生息する(?) 旧・石灰石採石現場の採石坑跡をズームで撮影。 |
14時
いよいよターゲットの採石坑跡に入る。果たして、チュパカブラはいるのか!!
入口の高さは1メートル程か。前日にナフコで購入した大型の懐中電灯を手に入る。非常に不気味である。
涼しい!
これが坑内に入った第一印象。気温が外気よりも3〜4度は低いか。内部では水の滴り落ちる音がわずかに聞こえる。湿度も高いのであろう。二人の吐息は白く、福ちゃんはメガネが曇ると言う。
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坑内は当然ながら真っ暗。 光が届く範囲には僅かながら植物が芽を出している。当然、葉の向きは入口に全て向いている。 |
ここより奥は真っ暗なので撮影不可。→デジカメのフラッシュがボロ
この場所は広い。ホール状である。巾が30メートルはあろうか。天井までの高さも7メートルほどはあるな。
と福ちゃん言う。
あまり乗り気ではない福ちゃんに「大丈夫、大丈夫」と言いつつも内心は結構怖がっているこなきは、先に立ち最深部に向かう。
足元のデコボコは結構少なく歩き易い。侵入者による焚き火の跡が何箇所もある。天井からはところどころ水が滴り落ちている。
入口の巨大なホール状の場所から奥に行くと坑道は左右に分かれている。危険なので最深部までは行けなかったが、歩いた範囲から推測した坑内の様子は下図のような感じか。
横長い奥の坑は端から端までは100メートル以上はあると思われる。
が、結局この坑内には生物の姿は無かった。入口の天井にカタツムリがくっついていたが、それだけである。
残念。チュパカブラには遭遇できなかった。
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14時23分 坑から出るときに、滴る水の先に溶け出した石灰質を見つける。 |
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14時25分 坑の出口から見た、巨大な砂防ダムのような構造物。奥に横路方面の景色が見える。 砂防ダムと言うよりも、これは道路的な意味合いの方が濃いような気がする。この上を石灰石を搭載した車両が通行していたのであろうか... 「来た道を帰りたくない」こなきは、あまり乗り気でない福ちゃんを説得して、この砂防ダムのような構造物の下、谷底に行ってみる事にした。
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滑落
と言う表現を思い出す。と言うか、ついクチにしてしまう。実際に転げ落ちた訳ではないが、足元は非常に悪い。
細かく砕かれた石灰岩が足元の斜面を構成しているので、谷底まで行くにはずり落ちながら行くって感じである。
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14時35分 石灰石造りの巨大な壁の下に来た。 しかし、高い! |
この後、再度この砂防ダムのような構造物の上に登り、30分ほど休憩。
福ちゃんと色んな話をして、白岳山を下山した。
帰り道に「傾斜5度傾いた家」を案内してもらってから帰宅した。
福ちゃん、お疲れサマでした&ありがとうございました。
今回の収穫:
近くて毎日目にしているのに、なかなか馴染みの無い白岳山。そんな白岳山のほんの一部を垣間見ることが出来て本当に良かった。廃坑の中は不気味だが、とても興味深いし、砂防ダムみたいな所からの眺めは最高でした。
石灰石を採掘していた往時を偲ぶと、いやはや感慨深いなぁ〜。
補足:
明治時代以降、広石灰石株式会社なる会社がここの石灰石を採掘し、白岳山から螺山を経たロープウェイに載せ、小坪に運び、船で各地に運んで行ったそうな。昭和40年代初頭には閉山してしまったらしい。
チュパカブラの意味がワカラナイ人は、ココから検索してみてね。
警告:
今回の画像を見られて「うしゃ!おいらも行ってみよっ!」って思われた方に警告です。
掲載:2004年3月30日
修正:2004年4月3日