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14:34

いよいよ貫通点をくぐってあちら側に行く。この狭いところを通る時に、後方(今来た側)から風が吹いていたんだなと知る。
14:34

これが貫通点のアップ。崩落しないよう、早々にコンクリートが吹き付けられている。

前の人のカメラのフラッシュと偶然に同じタイミングになったので、開口部が白く見えています。

14:49

貫通点を過ぎたところにあった重機、油圧ドリルジャンボに乗せて頂けることに。

ラッキー(^v^)

左の画像が油圧ドリルジャンボの削孔する部分。天井に軽く押し当ててレバーを引くと「ダダダッ」とモノ凄いごう音と共に削られたコンクリートが舞い降りてきた。

迫力!!

下は操縦席の様子。レバーばかりである。
慌てて撮影したから角度が変。

14:59

道草が過ぎたようである。

先に行ってた人たちが次々に帰ってきた!!
私も出口に向かおう。

15:08

出ました。 うぅ...ちょいと肌寒い。

トンネル坑口の上に木の切り株みたいなものがあるので、これは何なのかを尋ねてみた。

これは化粧木(けしょうぎ)と言うものです。

トンネル坑口の一番上に、約1.2メートルの反りのある太い松や檜を横に角のように飾る風習があり、この木を化粧木と呼んでいます。昔、山の神さまは女性だといわれ、その女神さまを鎮めるために化粧木を飾って、工事の安全を祈願したそうです。
トンネル工事は危険が多くともなうので、無事故を願って現在も祀られています。

とのこと。左の画像は、隣で掘削が進んでいる揚山トンネルの化粧木です。

 

2004年2月にここに来たことがあるが、当然であるが、当時に比べて構造物が増えている。

15:12

ふと気が付けば、私が最後になってしまった。他の参加者の方の姿はとっくに消えている。急いで戻ろう。

往路では気が付かなかったがかなりの傾斜で下っていることに気が付いた。傾斜3%とのこと。

トンネル全長が1,806メートルで両坑口の高低差は54メートル。トンネルの高さが約8メートルなんで、7倍。クルマがニュートラルで転がっていきますから。って言われてました。

15:47

防音ハウスに本日最後の参加者として到着。ここまで丁寧に案内して頂いた工事関係者の方々にお礼を告げ、横路トンネル掘削現場を後にした。
最後の画像は、防音ハウス前から撮影した広町全景です。この風景も、何年か後の道路開通後には大きく変化しているんだろうな。って思うと何気ない景色ひとつにしても、何だか感慨深い。
2枚の画像を合成しているので、横スクロールしてご覧下さい。

今回の見学会、とても興味深かったです。

私が目にしたものは既におおかたの工事を終えたトンネルの姿でしたが、実際の掘削工事は大変なんだろうと思います。幾ら技術が進歩しているとは言え、工期や経費にも制約があり、何よりもやはり危険がつきものの仕事です。その中でこれだけのモノが掘れるとは素晴らしいことですよ。ホント。

トンネルとか、橋とか大きなモノって何だか憧れます。だって、地図に載って後世まで残るスケールの大きな仕事じゃないですか。
重機の音は凄かったが、実際の工事時には他の重機も沢山動いてるからかなりの騒音で、当然耳栓は必須。しかも、夏場には内部の気温も40度近くにもなる過酷な環境。ひとつの工事現場に数年掛かり、それが終ればまた次の場所での工事。お話を聞かせて頂いた方も、既に全国各地のトンネル工事現場を転々として来られたそうです。

そんなお話まで聞くことが出来、今回の見学会とても有意義でした。横路トンネルそのものは、この後更に工事が行われ、諸設備や舗装などが行われて、あと1年程で完成とのことです。ただ、東広島・呉自動車道が開通し、このトンネルを実際に私がクルマで走ることが出来るようになるまでは、まだまだ何年も先のことでしょう。
ただ、実際のこの場所をクルマで走るようになった時には、今日のことを思い出して、また、実際に工事を進めて来られ苦労された皆さんのことを思い出しながら、感謝しながら通行したいと思います。

皆さん、次の工事現場はどこの県でしょうか。次の場所でもお仕事頑張られてください。そして、何よりもお怪我の無いように。ありがとうございました。

掲載:2005年3月18日