さび付いたシートポストとの格闘レポ

ウチにある古いマウンテンバイク
Panasonic MountainCat

結婚して間もなく、くるぱん用に購入したPanasonicのMountainCatと言う車種。確か当時10万円ほどしたかと覚えてるが、結局のところはご本人さんはあんまり乗らなかったので、こなき用として転用され、自転車通勤当初はコレに乗って通ったりしてました。

しかし、Bianchiのクロスバイクがやって来て以降、このマウンテンに乗る機会も激減し物置の横で朽ちかけてました。が、このまま朽ちさせるのは勿体無いので、長男用に転用できないかと私心しておりました。

錆びを落とし、油を注して手入れしてやればまだまだ現役です。私が乗っても、何の問題もありません。
が、最大の問題にぶつかってしまいました。

長年、私の股下サイズに合わせたシートの高さに固定したままだったので、シートポスト(すわる座面を支えている垂直なポールのこと)がフレーム(自転車本体のこと)内部で錆び付いてしまい、高さ変更が出来なくなってしまってるのです。

シートポストの根元にCRC 5-56を注して、押しても引いても捻ってもビクともしません。シート面をハンマーで殴打してもダメです。オカムラさんに泣き付いて、4人がかりでパイプレンチを使って廻そうとしても無駄でした。(かつおさん、その節にはお世話になりました)

オカムラさんは、さび付いている部分を外からバーナで焼けば廻るかも…との、最終手段を示してくれましたが、それではフレームの塗装が焼け落ちるので、ホントのホントの最後の手として残しておきましょう。

こうなったらヤケです。
電動工具の登場ッス。グラインダーで穴を開けて、そこに鉄芯を通して廻してやろう。

へっへっへ…シートポストと名乗ってても、所詮こやつはアルミ製のポール。グラインダーの手に掛かればホレ、あっと言うまにこの通り。
20070527-2.jpg

向こう側が、よーく見えるようになりやした♪
ここに棒を通してチカラ任せに廻してみるものの、棒が曲がってしまう始末。ヤレヤレ、根は相当に深いみたいじゃワ。
ここまでの努力を2週間前にやって、その後放置してたんじゃが、今日になって一念発起!!
バーナーを登場させる前の、最後から2番目の手段を本日決行!!

またまた電動工具の登場。
グラインダーで上部を切断し、縦方向に左右両側から切れ込みを入れる。
20070527-3.jpg

ここからは根性の登場。
『金ノコ』で内部から切ると言うか、削ると言うか…左右両方から削って行き、こやつを除去する試み。所詮、相手はアルミ。金ノコの食い付きは良好。
20070527-5.jpg

金ノコの先っちょの感覚からして、シートポストの埋まり込んでいる部分の先端は、ノコの刃が丁度届く場所にあるようじゃ。ギコギコと削っては、削りカスを指で掘り出し残りのアルミ厚を確認。
車体の左右を反転させて、反対側からも削って行く。こちらもギコギコと削っては、削りカスを指で掘り出し残りのアルミ厚を確認。

この地道な作業を3時間ほど繰り返す。
残り厚がかなり薄くなったと思われる時期が来た。

いよいよ最終局面とおもわれ。
CRC5-56噴射攻撃、ハンマー殴打アタック、パイプレンチドロップアタック、金ノコ切削カウンター攻撃をランダムに繰り出す攻撃ぢゃ。

そして、ハンマーで叩いた時、ヤツの頭部が遂に3ミリほど陥没した!!
やった!!

遂にこの瞬間が来ました。

感動に我を忘れ、このままハンマーで殴打し続けちまうと、アルミ棒の残骸がフレームの奥底に入り込んでしまうので、そんなアホは出来ません(汗)

先っちょをパイプレンチで掴んで、その掴んだレンチの先端を「抜く方向」に打ちます。
打つべし、打つべし、打つべし…

20回ほどの殴打の末…
20070527-4.jpg

錆び付いたシートポストの残骸が外れました。

あ、正確に書いておきますね。このシートポストはアルミ製ですから、本当はこんな風に錆びないんです。付着してるのはフレーム側の錆。フレームは鉄製(Cr-Mo、クロモリって言うヤツね)そのフレームの内部が錆びて膨張して、シートポストを固着させていました。

やはり、たまにはシートポストを廻してやるとか、シートポストを差す時にはグリス塗布を忘れずにとか…そゆー日頃のメンテが大切だと痛感しました。

新しいシートポストを装着し、シートを付け一番低い高さに設定して、長男に走らせてみます。
いい感じです。まだちょっと足が届かないけれど、上手く走ってます。遠ざかっていくその姿は、まるで…

良く調教されたサルが自転車を漕いでいるかのようです。

あぁ…
やっとスッキリしました。目標達成。

この古いマウンテン、そろそろ20歳ですが、まだまだ捨てずに現役。
高い買い物って、やっぱり長持ちして結局のところは得するんですね。

 

6件のコメント

  1. お疲れ様でした~ 😀 。
    オカムラさんで手伝った時は正直こりゃあかんかもと
    思いましたが、こなきさんの根性に脱帽です。
    さて、うちのMTBももとはちゃき姐用にと思って
    買ったのが今じゃかつお専用2号機となっており、
    状況はこなきさんちのと同じですわ。
    うちのもまだまだ現役です:lol:。

  2. 自転車を愛するが故に、魂を吹き込んで、息子さんがそれに乗るなんて。すごいですぞ。
    今や、簡単に使い捨て感覚で捨てる時代。ちょいと反省。
    それにしても、仕事の山場を超え、運動会の後で、この自転車との格闘!
    好きでなきゃできんことじゃね。

    しかし・・・調教の猿って・・・・。今度k君みたらふきだしそうじゃんか(笑

  3. シートポストって、そこまで固着しちゃうんですね…。
    私も以後気をつけたいと思います。
    自転車も良いものを買っとけば親子で受け継ぐまでに至るから
    ほんと、無駄がないですね。

  4. ☆ かつお さん
    いや確かに、オイラも何度も「こりゃ廃棄処分やな…」と諦めては思い直し、諦めては思い直ししておりました。ま、捨てる気ならやってみよう!との思いで、ここまで来ました。
    雨に曝されないように保管すると、かなり長持ちしますね。

    ☆ 芙蓉の蓉子 さん
    自分の生活は自転車を中心にまわっているんじゃないか…なんて思える程、今は自転車にハマってますわ。多分、普通の方からすればたかが自転車になんでそこまで…と呆れ返ることでしょう。
    良く訓練された自転車乗り、見てみてやって下さいなw

    ☆ ニッケしゃん@熊本 さん
    本業の自転車屋さんでも、ここまで固着したのは初めてですワ!って言ってました。かなりレアなケースだとは思います。ボトムブラケット(クランクの軸受けの部分)が磨り減ったので交換したり、車のルーフに乗せてたらカーブで落っこちてリムが曲がったので交換したり…と、色々とメンテは行ってきました。
    古いけれど、思い入れのある物は大切にしたいですね。

  5. フレーム側じゃなくて、シートポストを熱してやれば、膨張→冷却の過程で隙が開いたかも…。
    バーナーうちにあります、次回からいつでもどうぞ♪(笑)  

    …そういえば、うちの会社でもメタボ対策に自転車通勤な話題がちらほら出てます。
    余ってたら、1台貸してください。 試しに1度通勤してみたい(笑)

  6. ぴょんきぃ さん

    いや、技術と工具が豊富なぴょんてっくにお世話になろうかと、何度も思ったんですよ。そこなら、大抵のツールが揃ってるだろうから…。もしかして、アセチレンもある?

    1台貸しましょうか?今回シートポストの固着を解消させた、このMTBなら、暫くお貸しできますよ。
    ぴょん宅~広までの通勤かぁ…ちとアップダウンがあるねぇ~。片道30分くらいかな???

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