2023年10月8日(日)
翌日10/9は祝日で3連休なのさ。
本記事のタイトルにもあるように、九州縦断600キロサイクリングチャレンジは失敗に終わっている。その様子を書いとく。
前夜、スマホの目覚ましは4時にセットしておいた。
窓の外はしっかりと雨が降っている。仕方ないが想定内だ。
ラブホチックな室内にあるテレビを点け、無音の天気予報を見てみる。
雨予報に続き、降灰予報が流されていた。
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さすがご当地だ。これは初めて見たわ。
サイクルウェアの上にレインウェアを着込み、輪行袋を担いで外へ出る。
こじんまりした宿なので、チェックアウトは特に何もなし。
集合場所はココから近い。何となくの雰囲気で到着できた。スゴイぞ自分!
セントラルパーク指宿と言う公園(?)敷地内にある建物。観光協会さんが詰めている建物のようだった。
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入口にはかごしま国体のポスターが貼ってある。
今日は成年女子ソフトボールがあるのね…
室内は煌々と照明が点いており、アロハを着た職員の方と思われる方2名が居られた。
こんな早くからホントに申し訳ないです。(ケンセーさん、どーやって観光協会を口説いたのよ…)
自分もAJ広島スタッフなので、参加者さんの車検やりますよ。受付専業でやってくだせぇ。
しかしココでトラブル発生!
ブルベカードがまっさら。何も文字が印刷されてない!!(バラしてごめん!w)
幸いなことに(?)本日の出走は5名。
急きょ愛情込めた手書きにて対応することでOK!
定刻通りにブリーフィングが始まる。
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そして定刻6時。
いよいよ600キロの旅路が始まった。
前夜祭を共にした、たっかん兄ィさん、キンタ氏の姿も当然ココにある。
キンタ氏は近くの公園にテント設営して夜を過ごしたとのこと。また仕事の都合、後泊できないので明日の18時頃までにはゴールしなくてはならない宣言!つよつよである。
雨は強くなり弱くなりを繰り返しつつ降りつけてくる。
そして何より風が強い。これが手ごわい、いや脚ごわい。
慌てて出走してしまったので、バディたっかん兄ィを置いてきてしまった。
しばし待って合流だ。行きましょう!
しかし今日の兄ィは勢いがある。いや、いつもなのかも知れない。
一緒に走るのはこれが初めてだ。
スタッフとして見ていた時は「ギリギリ隊」などと自他共に言っておられたが、実はそれは寄り道が過ぎるだけで、純粋に走りだけ見れば半端ない持久力の持ち主なのではないか。そんなことを兄ィのケツを眺めながら考えていた…
が、あっという間にワイは千切れてしまった…オーン…
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前日の記事でも書いたが、こと日本国内(北海道・沖縄は除く)を走るにおいて、町並みや景色に大きな地域差がある訳でもなく、南端鹿児島だからと言ってすげぇ町並みであることもない。
いつも思うのは追い抜いて行くクルマのナンバープレートを見て、あぁ、ここは鹿児島なんだな…と認識するのが常である。
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指宿から鹿児島市街地方面に向いて、海沿いを北上している。
海の向こうに桜島が見えてきた。
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雨はまぁまぁだが、風は相変わらず強い。
ビーチでは国体の何がしかの競技が行われるようで、準備が進められていた。こんな荒天の中で競技できるんだろうか…大きなお節介だった。
事前にGoogleストリートビューで主要な右左折ポイントや、ごちゃっとした市街地の走行ルートは予習しておいた。が、肝心の記憶力がポンコツなのが心許ない。
そう言えば以前、全てのルートをストリートビューで予習しておいて、サイコンもGPS機材もキューシートすらも付けずに1000キロに挑んだランドヌーズが居たな…スゲエ…
などど思いながら走っていると、どうにもコースアウトしてしまった気がする。ストビュー予習でも見覚えのない景色だ。
どうしちゃったんだいガーミン先生。いや、どうかしちゃってたのは自分だった。
先の四国レジェンド600で不調だったので、ガーミンを新調したんだが、新しいガーミン先生の実戦投入は今日が初。
スタートボタンを押し忘れていた。
どーりでここまで先生は沈黙を守っていた訳だ。納得納得。(納得してる場合か
そんなこんなでマゴマゴしていると、向こうからランドヌールがこちらに向かって走ってきた。
は、はーん。この人もコースアウトしちゃったクチだなw
たっかん兄ィじゃないかあーい!www
何だぁ、兄ィもコースアウトしてたんか。(一瞬、謎の安堵感に包まれる)
さ、気を取り直してコースアウトした地点まで戻りましょう。
そして、ここから長らく二人旅が始まった。
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薩摩半島を右から左に抜ける(雑な表現スマヌ。それくらいの地理感
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国道3号線に乗った。
熊本まで158キロとな。
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158キロか…近いな…と思えるのが距離感バグってるランドヌ。
スタートして87キロほどの地点で左手にセブンがあったので立ち寄り休憩を入れる。
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ここにはたっかん兄ィ、そしてもう一人のランドヌールが居合わせた。
休憩後、再スタートしたがフロントがやんわりと空気抜けしている感じがした。停まってエア注入。兄ィ、先行っててくだせぇ。
チューブレス運用中だが、シーラントが乾いてるんかな?エア入れると普通に圧が上がるので、まぁこのまま行ってみよう。(後日見てみたところシーラント注入量がめちゃ少なかった。シーラントはケチるべからず自戒)
海が左側に変わった。東シナ海側に出たようだ。
奇岩がある。人形岩と言うらしい。地名としては薩摩川内(さつませんだい)。
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ここに来て、雨は小休止してくれている。
12時12分 114キロ地点。
最初のフォトチェックポイント牛ノ浜駅到着。
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強風だ強風だとホザイてた割にはいい時間に到着できたんじゃない?
たっかん兄ィも到着していた。スタッフケンセーさんも追っかけ車でやってきた。
この先、共に頑張りましょう!
144キロ地点
ここで西郷どんに別れを告げ、くまモン支配下に入る。
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県境越えるってのは、ロングライダーズにとって意義深い。
そして嬉しい。
その嬉しさを撮ってくれてたw
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兄ィとの二人旅が続いてる。
先を行く兄ィが停まって何かを撮っている。
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選挙ポスターにしては妙だ。
どうやらここの美術館の収蔵品を紹介しているらしい。なかなか凝っているな。
そしてこの辺りの山は切り立っている。
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この切り立った岩場に、みかん山にあるようなモノラック的なものがあるのが見えた。
後で調べてみたところ、美術館からあの山頂までモノレールが出ているらしい。これは乗ってみたいぞ!
美術館を過ぎ、160キロほど界隈はやんわりと登っている。
「次にラーメン屋があったら絶対に入ろう」との宣言が出された。
これには激しく同意せざるを得ない。腹が減った。
が、ラーメン屋に遭遇する前にコンビニに遭遇してしまった。
当方はこの誘惑に勝てなかった。
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兄ィを見捨ててカレーを食ってしまったのだ。スマヌ…
カレー食って再スタートして間もなく、右手にラーメン屋があった。
チキショー!
通り過ぎようとしたところ、店内から兄ィが飛び出してきて叫んだ!
こなきさぁーん!
スマヌ兄ィ。さっきの裏切りを許しておくんなせぇ…
ラーメンも頂きますゼ。道理を通した。
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エネルギー源をWで注入し、吸収されつつあるのを感じつつ二人旅は続いた。
詳しくは知らないが特徴的な斜張橋に来た。
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兄ィはこれに関して詳しいらしいが、こちらは無知だった。
16時10分
フォトチェック2の芦北海浜総合公園に到着だ。ここまで177キロ。
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想定されているクローズ時刻が17時48分なので、貯金はたっぷりある。
いい感じいい感じ。これは今夜の投宿は長めに寝れるかな…この頃はそんな空想が描けていた。
この後、もう一人のランドヌールが合流して3人編成へと進化した。
彼は若かった。パワー溢れていた。だがトレイン編成の経験がないらしい。
夕暮れから闇に変わりつつある頃、川沿いや田んぼを抜ける暗い道。信号はなく快適だがそれが逆に困った。彼が前に出ると自分はトレインから千切れた。29キロで走っている。
27で走って!
懇願したw
彼は不満であったであろう。オッサンズで申し訳ない。
18時40分
もうすっかり夜である。
PC1のローソン熊本不知火町店に到着。ここまで230キロ。
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いつも思うが、我ながら補給が足りてない。
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もっとカロリーを入れるべきだとは思うが、そんなには食べられない。
このPCで3人とも休憩した。
クローズ時刻が21時20分とのことなので貯蓄残高は上出来ではあるが、ここに到着する前から自分には問題が起きていた。
左ひざ外側に痛みを感じている。
その痛みが徐々に後方下側に降りて来ているような気がする。
良くない。わかっている。
再スタートして間もなく、明らかにペースが上がらなくなってきた。
彼らに別れを告げ、先に行ってもらうことにした。
22時39分
298キロ地点のフォトチェック矢部川大橋にひとり到着した。
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真っ暗な橋を遠巻きに撮る。夜になると分かってて、なんでこんな遠巻きな構造物をフォトチェック対象にしたw?
左ひざは痛い。気分はげんなりしている。フロントのエア抜けもやはり継続しているので、暗闇の中、シュコシュコやる。
305キロ地点の交差点を右折しコースアウトした先に今日の宿、ルートイン柳川駅前をとっている。
とりあえず、そこまでは行こう。
23時過ぎ
ルートイン到着。ここまで300キロは走った。
雑に輪行袋に収納し、チェックインした。
午前2時半にチェックアウトするとすれば、3時間ほどは滞在できる計算だ。
しかし左膝の調子はやはり芳しくない。
強風に立ち向かい踏み過ぎたか…膝痛なんて10年以上も経験ないぞ。
今日は風が強かった。明日もこの調子だと遠からずDNFやな…
無理して膝を痛めると、本業に支障をきたす。
ここで辞めるかな…
でも当然に完走は目指したい…
時間的には全然余裕な訳だし…
諫早のフルーツバス停は今回のルート上で最も期待しているオブジェだったりするし…
継続かリタイアか…思いは逡巡を繰り返している。
が、それらの思いを打ちのめす強敵が目の前にあった。
フロ・ベッド・明日の朝食券。三種の神器だ。
ベッドで朝までぐっすり寝て、ホテルバイキングをたらふく食って、明日は太宰府天満宮を観光できるじゃないか。
もうすっかり打ちのめされてしまった。DNF判断を下そう。膝痛いを口実に後半は観光に切り替えてしまう決断を下した。
主催ケンセーさんに電話を入れる。
さて、吹っ切れた。(完全にではないが…
兄ィも近くのホテルで寝てんだろうな…ワイの分まで明日も頑張って欲しい。
シャワーからあがり、自販機で調達した奴らを流し込み、タイマーも掛けずに寝た。
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ここまでのStrava