ペダルの分解・組み戻し

昨日レポしたBianchi-Pistaの組み上げですが、バラして初めて分かったことがありました。
このたびのPistaの不調はチェーンが元凶と思っていましたが、チェーンよりも調子の悪いパーツがあることがバラして初めて判明したんです。 

それがペダル。 

Pistaに最初っから付いてくるペダルはVP-398Tって種類。決してグレードの高いモンではないです。ってか、トゥークリップ自体がいまや珍しい存在。 

そのVP-398Tペダル、右側(Right)のが回りが堅くキュキュと音がすることが判明。ベアリングのグリスが切れているのか… ただ単に、ワシの利き脚が右で、踏力が右だけが強いんが元凶なんだが…。

バラしてグリスアップしてやりましょう。以下、手順をUPしておきます。 

先ずは、ペダル軸の反対側(外側)にあるビニール製の黒いキャップを外します。 

ビニールキャップを取り外す
ビニールキャップを取り外す

先のとがったキリのようなもので引っ掛けて外します。 

キャップを外すと中に8ミリのナットが見えるので、T型ボックスレンチで外してやります。 

ボックスレンチ(8mm)でねじを外す
ボックスレンチ(8mm)でねじを外す

このナットだけを回そうとすると、ペダル軸がともまいして外れないので、下の写真のように軸を15mmレンチで固定してやりながら、ボックスレンチを回してやります。
この時、Right側ペダルは「逆ネジ」になっているので気をつけます。 

ペダル軸側を15mmレンチで固定して8mmボックスレンチで回す
ペダル軸側を15mmレンチで固定して8mmボックスレンチで回す

8mmナットが外れると更にその奥に、グリスにまみれたワッシャーが1枚とナットが現れます。
このナットは緩くとまっているので、ラジオペンチの先で回して外す(ここでも、R側は逆ネジ)。 

8mmネジの奥にもう1つネジがあるので、ラジオペンチで回して外す
8mmネジの奥にもう1つネジがあるので、ラジオペンチで回して外す

この2つのナットを外すと、ペダル本体からペダル軸が抜けるようになります。
軸を抜く際に注意!内部の小さな小さなベアリング玉が転がり落ちるのでゆっくりと軸を抜きます。 

ペダル軸が抜けた
ペダル軸が抜けた

上の写真は既に汚グリスを除去した画像ですが、汚れているのでパーツクリーナーでキレイにしてやります。 

内側(ペダル軸側)はゴムシールがハマっているので取り外す。 

ペダル軸側にゴムシールがあるので取り外す
ペダル軸側にゴムシールがあるので取り外す

これでバラす部分は全部。
内部からベアリング玉が転がり出てきたり、グリスのベトベトで中に残っていたりするので、全てのタマを取り出す。 
2mmほどのタマが、外側に14個、内側にも14個入っているので、無くなさいように気をつける。 

ベアリングのタマが14個
ベアリングのタマが14個

 下の画像が取り外した全ての部品。
くれぐれもタマ1個も無くなさないように気をつける。 

ペダルの部品郡
ペダルの部品郡

 ペダル本体内部の穴の中を清掃します。パーツクリーナーを吹き込んでからウエスを押し込み、キレイにしてやります。

さぁ、組み戻しましょう。先ずは内側から。 

ベアリング玉が収まる部分にグリスを塗ります。そのグリスにベアリング玉を14個入れ込む。ココは比較的カンタン。

内側、グリス塗ってからタマを戻す
内側、グリス塗ってからタマを戻す

 キレイに入ったらゴムシールをそっと装着。ペダル軸側のベアリング玉が当たる部分(黒い塗装が剥げているからスグに分かる)にグリスを塗ってから、軸をそっと挿入。

軸のベアリング部分にグリス塗って差し込む
軸のベアリング部分にグリス塗って差し込む

ここからが難しくなる。軸と本体はまだ固定されていないので、片手で抜けないように押さえつつ、以降の作業をする。

外側のベアリング玉が収まる部分(軸と本体のすき間)にグリスを注入。そのグリス部分にタマ14個を植え込む。これが結構細かい作業。 

外側、グリス塗ってタマを埋め戻す
外側、グリス塗ってタマを埋め戻す

 タマを全て植え込んだら、タマ当たりのナットを取り付ける。 

外側の玉当たりナット
外側の玉当たりナット

この画像で、ナットの片面にヤマが付いている方を内側(ベアリング玉に当たる面)にしてハメる。ココが一番難しい!!

ラジオペンチでゆっくりと締めていくのだが、ナットの回転にあわせてタマが外へ出てくるのよ。出てくるタマを細い棒(爪楊枝)とかで押し込みつつ、ゆっくりとペンチで締めていく。

で、この「玉当たりナット」の締め具合加減がまた難しい。強く締めすぎるとゴリゴリしたペダルになってしまう。かと言って締め具合がユルいとガタのあるペダルになってしまう。堅すぎず、緩すぎずの具合に玉当たりナットを締めるのには、何度もペンチで回しては軸を手で回してみて、ペンチで回しては軸を手で回してみてを繰り返して、丁度良い加減を見つける。

良い加減になったら、緩み止めワッシャーを軸に挿す。ワッシャーの穴は丸くないので向きを合わせる。

緩み止めワッシャー
緩み止めワッシャー

最後に8mmナットを締め付ける。ココはしっかりと、でもバカみたいに強くは締めない。8mmナットを締めてから再度、軸を手で回してみてガタやゴリゴリが無いことを確認する。この時点で、ガタやゴリゴリがある場合は、8mmナットを取り外してから、再度玉当たりナットの締め具合を調整する。

最後の最後にビニールキャップをハメる。本体の凸とキャップの凹を合わせることを忘れずに。

ペダルはベアリングの玉当たりの締め具合がキモです。根気良く調整しませう。
また、ペダル内部にはオイルを差してはいけないのは常識ですが、上のようにグリスが入っているから、オイルが入るとグリスが溶け出すからですね。

まぁ、買い直しても安いペダルなんですが、こーやってメンテ出来ると愛着も湧くですよ。

3件のコメント

  1. スゴいっすね。

    ワシがバラしたら部品が余りそう(弱)

    組み付けの時にタマタマが飛び出していきそう(笑)

  2. Toshi さん

    ワシも初めてペダルをバラしたんですわ。
    ドキドキですよ。でも面白かったよぉ~(^^♪

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