呉ヘリテージ 第5回 今回は海の上から見学だッ!!

呉のヘリテージ(近代化遺産)を探す旅。今回が5回目の実地調査じゃ。
2008年1月28日。am9:30に呉中央桟橋ターミナル1階ロビーに集合。 

ちょっと出遅れた(汗
いつもの呉駅西の駐輪場に自転車を停め、急いで桟橋ターミナルに向かうと、もう既に沢山の参加者が集まっちょる。

呉中央桟橋ターミナル1階ロビー

いつものお馴染みさんの顔も多いが、今回は総勢52名(?)と、かなりの大人数。
船から呉市を眺め、大崎下島まで行き、御手洗で下船&散策。倉橋まで回り込んでから帰ってくると言う豪華コース。しかも、高速艇をチャーターするとなりゃ、そりゃ行く人多いわねぇ~。

am10:00中央桟橋から高速艇に乗り込みます。後ろに見えている潜水艦は、すっかり有名になったてつのくじら館。江田島航路と間違って乗り込もうとする人もおったw。

呉ヘリテージ、高速艇に乗り込む

本日のツアーは、ガイドが素晴らしい!!具体的にココでお名前を披露して良いのかが分かりませんが、3名の方が代わる代わるにとても丁寧で分かりやすいガイドがあるんよ! 

桟橋を離れた早々、IHIの建造中タンカーに最接近です。IHI、古い方には「呉造(くれぞう)」との言い方が馴染み深いかも。呉駅の方から見えているタンカーが左側のヤツ。これが300メートル以上の長さがあるらしいが、かの戦艦大和の全長は263mらしい。大和よりもこのタンカーはデカイのかっ!!
その大きさに圧倒されます。

呉ヘリテージ、IHIで建造中のタンカー

次は、IHIに隣接している自衛隊の艦艇です。軍事関係に詳しい人なら、これらの画を見て沢山語れるんだろうけれど、オイラは全然ワカランです。この後、係留している潜水艦にも、メチャ接近!!こんなところに入り込んでもいいの!?ってところまで船が入っていきます。

呉ヘリテージ、自衛隊の艦艇

その後は…
あぁ、見えてきた…休日には、あんまり見たくない光景。だけれど、いつもは丘から見てるから、海側から見るのも新鮮じゃったワ。ここも戦時中は呉海軍工廠製鋼部だったから、米軍からの空爆がとても激しい場所だったとの説明があった。へぇ~。

呉ヘリテージ、日新製鋼

音戸の瀬戸を過ぎて、警固屋ドックが見えてきました。船は急速に速度を上げて下蒲刈方向に向かいます。

呉ヘリテージ、音戸大橋を過ぎる

広湾のかなり沖を通過します。王子製紙(昔の東パル)の煙突が良く見えるね。今日は風が強いす。

呉ヘリテージ、広湾

船は本土から下蒲刈に掛かる、安芸灘大橋の下をくぐります。
いつもはこの橋をロードバイクで渡ってんのよね。当然、下から見たのは初めて。

呉ヘリテージ、安芸灘大橋の下を通過

上蒲刈の横を通過する際に、上蒲刈~豊島に掛かる工事中の豊島大橋が見えた。

呉ヘリテージ、工事中の豊島大橋

am11:15 船は大崎下島の御手洗桟橋に到着っす。一同、下船。

呉ヘリテージ、大崎下島の御手洗桟橋に到着

いゃ~、恥ずかしながら…実は大崎下島って初めて来たんよね。(当然、大崎上島も行ったこと無いorz)
未知の島、探訪ーッ!!(一人盛りあがり=恥)

大崎下島の良いところは、桟橋降りてスグが観光スポットなところ。まぁ船の交易で栄えたところだから当たり前っちゃあ当たり前なんじゃけれど、歩いて2分もしないうちに、ここは日光江戸村!?ってほどの町並み。しかも、この家々が今も生活住居として使われているってんだから、これまた素晴らしい。
現地のガイドさんの話に聞き入るヘリテージメンバー一行。

呉ヘリテージ、大崎下島観光

少し歩くと石造りの鳥居が見えてきた。「御手洗天満宮」である。かの、菅原道真公がここの井戸で手を洗ったから「御手洗」との地名が付いた(諸説あるらしいが)との説もあるらしい。

ガイドさんは沢山説明したいんだけれど、どうも船の時間が決まっていて、あんまり長居は出来ないらしい。
足早に移動し、若胡子屋(わかえびすや)跡の建物に到着。昔の遊郭じゃね。かなり補修しているみたいじゃけれど、立派な建物です。御手洗の往時を偲ばせます。

呉ヘリテージ、若胡子屋

内部も見学可能。なんか懐かしい雰囲気。講堂というか集会所と言うかに改装されているが、内部の装飾はとってもレトロ。遊郭2階部分を全部抜いて、このようなホール状になったとのこと。下の画、中央ちょっと右側、壁と壁の隅に小窓のようなガラス張りの部分がある。

 呉ヘリテージ、若胡子屋の内部

そのガラス張りの部分がコレ。何だか、文字が書いてあるけれど読めない。
この部分は遊郭時代の壁紙らしいのだが、「お歯黒伝説」と言うものかあるらしい。
リンク先のページでは、かなり簡単に説明されちゃってるけれど、ガイドさんの話はもっともっとおどろおどろしいものでした(怖

のた打ち回る、血のついた手で壁紙に触った手形が現存しているらしいが…
アナタは見える!?

呉ヘリテージ、若胡子屋のお歯黒伝説

若胡子屋を後にして、町並みを歩きます。
どーよ、このレトロな町並みは!!竹原や倉敷とほぼ一緒ですな。

呉ヘリテージ、御手洗の町並み

お寺に来た。ココは大東寺。残念ながら一休さんはおいでではない。

呉ヘリテージ、大東寺

境内には立派なクスノキがある。ファインダーに入りきりません。
根のうねりがスゴイ…

呉ヘリテージ、大東寺のクスノキ

本堂の中にお邪魔します。
ここも、伝統を感じる内装であるが、特に説明されていたのが欄間である。
頭が人間、体が鳥。「迦陵頻伽(かりょうびんが)」が彫り込まれている。

呉ヘリテージ、大東寺の内部

大東寺を後にし、次に訪れたのは「乙女座」。レトロな映画館といった感じの建物。

呉ヘリテージ、乙女座

乙女座の内部。みかん出荷が最盛期の頃は、みかんの選果場に落ちぶれていたらしいが、改装されて当初の様子を再現したものらしいが、レトロ感十分です。

呉ヘリテージ、乙女座

振り返ると、二階席もある。
笑点のテーマが聞こえて来そう…

呉ヘリテージ、乙女座

御手洗、現地ガイドの方。
ごめんなさい、お名前失念。

呉ヘリテージ、ガイドの方

この後、参加者全員でお弁当を頂いて、御手洗にお別れ。
再び高速艇に乗って、倉橋島方向に向かいます。

向かうは倉橋島、亀ヶ首の 旧海軍工廠大砲試射場跡です。
以前に訪れたことがあるこの場所ですが今回は海上からの視察です。

海上からだと単なる平地ですね。良くワカンナイや。撤収!!

呉ヘリテージ、亀ヶ首

間もなく、倉橋島界隈の採石場が見えてきました。
何とデカイ採石場や!山ひとつ削ってるやん!!

呉ヘリテージ、倉橋の採石場

続いて、塩の島で有名な三つ子島に来ました。
メキシコから輸入した工業用の塩(ナトリウム)が山積になってます。

呉ヘリテージ、三つ子島

塩の山の横には、戦時中の倉庫か何かの遺構が残ってます。

呉ヘリテージ、三つ子島

いよいよラスト。呉湾に浮かぶ小麗女島。呉から江田島に行くフェリーで近くを通るよね。
灯台だけがある小さな島です。

呉ヘリテージ、小麗女島

小麗女島に隣接する、大麗女島。こちらはちょっと大きくて、弾薬庫か何か良く分かりませんが、トンネル状のモノが7つほど見えます。
探検してみたいですねぇ~。ハイ。無理ですけれど..

呉ヘリテージ、大麗女島

この後、呉港に帰って来ました。

ん~、御手洗はヘリテージよりも、もちょっと時代が古いね。近代化遺産ってのとはちょっと違うと思うけれど、瀬戸内の歴史探訪って言う意味では、とっても楽しめたよ。

あと、船内でガイドを受けたんだけれど、ここら辺の島の山々には砲台跡が沢山あるとのこと。
呉湾の艦艇や工廠を守ってたんだね。

やっぱり、呉のヘリテージって海軍とは切っても切れない縁があるんよね。ソレは良いとか悪いじゃなく、呉に海軍が来たからこそ、今の呉がある訳じゃない。
だから、呉はそのことをもっと誇りにしていいんだと思う。佐世保や横須賀と比べて呉のスケールがデカイのか小さいのかは知らないけれど、呉のいいところを先ずは住んでいる人から認め誇りに思うことから始めるのが大切なんじゃないかな。

アナタの身近にも、普段の風景だから気がつかないけれど、実はヘリテージなモノが沢山あると思うんよ。
広にも、まだまだ沢山ある。ホームページではまだ公開してないけれどね。

ってことで、アナタの身近なヘリテージをケータイで撮影して応募しよう。
呉ヘリテージでは、今、「街角ヘリテージ」としてケータイフォトコンテストやってます。手軽に撮影して写メするだけで、豪華商品が当たるかも!!

3件のコメント

  1. こなきさん、今回も詳細な報告をありがとうございますっ!

    しかも、、「お歯黒伝説」、「迦陵頻伽(かりょうびんが)」まで調べてくださって、感涙!
    案内をしてくださった人は長浜さんいいます。(^-^*)
    子どもの頃からの思い出話も織り交ぜてくれてほんとに楽しいお話でしたよね♪

    >御手洗はヘリテージよりも、もちょっと時代が古いね。

    あ、するどいー~~。(笑)太鼓橋がスレスレヘリテージな建造物となるようなんですが・・。
    でも御手洗ではよい時間が過ごせてよかったです。
    今回もいろんな意味で良い勉強になりました。

    9日は最後の調査となりますが、よろしくお願いします。(^人^)
    土曜日も予想を裏切っての晴天になりますように!

  2. たかちゃん♪

    いえいえ、たかちゃんこそ事務局大変でしたね。お疲れさまでした。
    自らの体験談とか、(結婚式の話とか)面白かったですね。乙女座の話も…

    御手洗、今回は駆け足でしたが、またゆっくり訪れてみたいと思いました。
    9日の天気は、曇ときどき雪 50%だって。寒くなりそうじゃね。
    楽しみにしてまーす。

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