行ってきました、参加してきました、DNFブッこいてきましたBRM430須波1000k。
いつも通りの詳細れぽ、何回かに分けてお送りしましょう。
スタートは2016年4月30日(土) am10:00
場所は三原須波海浜公園。呉からはちょっと遠くて1時間では行けない場所。
同じく呉から参加する方をピックアップして現地に向かう。

集合時間の9時をちょっと過ぎてしまいつつ到着すると、既に多くの参加者がスタート今遅しと待ち構えていた。
その集団の中に、どこか見慣れた風貌のオトコが…

何と!!
部のかつお氏じゃんか!!
え、エントリーリストに名前無かったけど、偽名でエントリーしてた?
ってか、反射ベスト着ないと車検通んないよ??
何だよぉ~水くさいなぁ~、中学時代からの付き合いじゃないか。言ってくれればなんだって手伝うのにぃ~w
え?
お見送り??
出走しないの?
何だぁ~、わざわざ来てくれたん♪
え、オマエを見送りにじゃなくて、もう一人の方の激励??
あ、あぁぁぁ…そうね。
この後の須波港発のフェリーでしまなみに先回りするとのこと、この後どっかで逢えるかな?
行ってらっしゃい。再見!!
彼のは前二輪のトライク型リカンベントだが、二輪のリカンベントで参加される方もいた。

おぉ~。このサドルバッグ(って言っていいのか)が巨大で便利そうだ。
立ち漕ぎできないので登坂はキツイが、平地と下りは恐ろしく速いと聞いたことがある。
共に頑張りましょうぞ!!
皆さん受付手続き~車検を順次済ませる。すっかり出遅れた自分も受付させて頂く。
いつものAJ広島スタッフの○西さん、今回もありがとうございます。
車検の後、
今回初となるモノの装着が義務付けられた。

車体の見えやすいところに取り付ける緊急連絡先カードだ。
裏面に自分以外の身内の人への連絡先電話番号を書いて、結束バンドで固定する。
万一。本当に万一、どこかで行き倒れになった際のための対応だね。
そうあってはならないことだが、主宰の心遣いがありがたい。
そんなこんなの盛り上がりの中、テンション上がった参加者の中には、こんな暴走が…

股間に当てがわれているのは天狗のお面(汗;
リキさん隣で苦笑い…的な。
さて、9時半になったのでAJ広島代表氏によるブリーフィングが始まる。

参加の皆さん、それぞれに真剣です。
さて10時。
順次スタートしましょうか。こちら段取りに手間取り、ほぼ最後尾スタート。
まぁ、いいんです5分や10分。この先は75時間もあるんだから。

しまなみの島々橋々は、今日もいつも通りの素敵な景色を愉しましてくれる。
ゴールデンウィークと言うこともありレンタサイクルの人出が膨大で、まるで出雲路センチュリーライド的な雰囲気だ。
で、今回私らの1000kと同時開催されている他のロングライドイベントが四国で2つあり、オダックス近畿主催の600キロと、埼玉主催のBAJ2400。BAJ2400は九州から北海道までの2400キロを走破する、1000k参加者ですら信じられない距離だ。これらの参加者に遭遇する可能性があると予告されてたが、BAJ2400参加者にしまなみ海道のあちこちで離合することが何度もあった。
互いにブルベの人は、見て分かるじゃない。分かった瞬間に、互いに「オーッ!」とか「頑張りましょう!!」とか離合する瞬間に声を掛け合い、相互に元気をもらうんだ。
そんな中、神戸のタンデム夫妻のお顔も拝見しましたし、ひらまつさんご一行とは橋の上でハイタッチで互いの検討を誓い合いました。
やはり、PBPに出るような人たちばかりだわ…ホント、お気をつけて日本縦断愉しんでください。
さてこちらは、
しまなみはもう何度となく通っているので、これと言って目新しいものもなく淡々と走っておりますと、前方に…

おった!
かつお氏発見!!
なかなか出逢わないので、どこまで行ってンのかと思ってたが、かなり愛媛寄りの島で遭遇。
後方から声を掛ける
こんにちワァ~、珍しい自転車ですねぇ~(笑)
まぁ、あれこれ話しまして互いのこれから先の愉しいライドを誓いつつそれぞれの道を行く。

その後も道なりにに走りまして四国到着。
2年前の1000kの時と似たようなルートを走る。

そうそう。特徴的な名前の交差点、ドンドビ交差点は今回も右折でヨロシク。
そして四国のどこまでもまっすぐな道と、遠くに見える四国連山と青い空は出走45名のランドヌール・ランドヌーズをにこやかに迎えてくれているような気がした。

そうそう。2年前はココのコンビニの交差点を右折して、山を登ってたよね。

あの時は比較的に「わかりやすいルート」だったが、今回のルートはちょっと分かりづらいルートだ。
17時16分
最初のPC、ミニストップ新居浜市北内町店到着。ここまで144キロ。
既に多くの参加者さん到着済み。

ここでの参加者同士の会話で多いのが、意外と疲れるってこと。かな。
暑いんだ。
まだ4月。カラダが暑さ慣れしてないせいだろうと思う。
自分も、なんだかしんどい。熱があるのか?と一瞬思った時すらあった。ピッチが乗ってこない。
ここのPCクローズ時刻は19時36分。自分の中での到着予測時刻が17時。なかなかいい時間に到着できている。
このコンビニの後からは、いよいよ山岳ルートに入る訳で、途中の補給ポイントが無いとの事前アナウンスあったので、皆さんそれぞれに補給を食べたり収納してたりする。
さて、行きますか。
18時
鹿森ダムと言うダムへと至る道はループ橋になっていた。

夕闇迫りつつある森の中、ゆっくり大きく弧を描きつつ登って行く。クルマの通行量は少ない。聞こえるのは川の水の音ばかり。

こんな景色のところだから、道の斜度もそれなりにあるよね。
でもまぁまだ序盤と言うこともあり、そんなに苦も無く登ってく。
ダムを過ぎたとこにある霞トンネル。

自転車用のブルーライン引かれてるし、横には地元ゆるキャラ・みきゃんが自転車に乗ってる。
地元のサイクリストも良く通るルートなんかな?
ここから先のルート上で幾つものトンネルを通過した訳だが、車道を走行すべきか、歩道を通るべきか悩むシーンが多かった。上の画像のようなトンネルだと、自転車が通れる歩道は反対側車線にある訳でいちいち渡らなければならない。トンネルの中が登坂なのかどうか、トンネルの長さ(距離)はどの程度なのか、クルマの交通量は多いかどうか、自分の疲れ具合と車速etc…それらTPOを勘案し、車道を行くか歩道に上るかはその時々で選んでトンネルは抜けた。
ってか、四国のドライバーは申し訳ない程に自転車に対して距離をあけて追い抜いてくれるよね。
対向車線にクルマがある時は追い抜くタイミングを後方で待っててくれて、追い抜く段になると思いっきり右側にはみ出て抜いてくれる。
有難いんだが、逆に申し訳ない気すらしてくる。広島のドライバーに見せてやりたい程だよ。
18時半
山に登ってる途中だが、気温が低下してきつつあるのでウェアを着替えようか。下の画像は着替える前の夏ウェア状態のもの。

冬用ウェアは本当の真冬用でパールイズミの5度対応のモノ。厚手でかさ張るんだ。小袋に入れてんだが、まるで「まくら」のようになっている。重くはないんだが、かさ張るんで出来れば持って来たく無いんだが、夜間の気温低下を考えた場合、どうしても持って行かないと言う判断が出来なかった。
だが、やはり持って来て良かった。この先、厳しい寒さを迎えることになったから。
遠くに見えている頂は夕やけで赤く染まっている。

前を行くランドヌールと少し距離を開けつつ、淡々と山を登って行く。
19時半
いよいよ「夜」になった。

街灯は少なく、真っ暗な中をひとり走っている。
追い抜いて行くクルマも少ない。
さっきの鹿森ダム辺りの標高は200mほどだが、この先目指す頂の標高は1,000m程の大永山と言う山を目指している。こちらとか見ると、ヒルクライムのルートにも設定されているようですな。平均斜度はさほどでもないが標高差は凄い。そこをこの時期の夜に登る訳で、そりゃ冷えるわな。
20時半
峠は大永山トンネルの入口で、峠をあっという間に通り過ぎ、標高400mほどのところまで下山したところが最初のクイズポイント。富郷ダムの管理事務所のところにある、税金の無駄遣い系モニュメント。

昼間見るとこんなんだね。
ここのクイズを記して先を目指す。
22時半
徳島県の三好市に入る。

ここまでの走行距離は200kmほど。
ダムのクイズポイントを過ぎて以降、闇の中の単独走はずっと続いている。
雨は降ってない。これはかなり幸せなことだ。だが、気温の低下が激しい。
持っているウェアを全て着込む。先ほど着替えた真冬用ウェアの上に更にモンベルのゴアテックスレインも重ね着。
グローブも夏用の指切りのものから、冬用の防風タイプのものを装着済みだし、シューズにはつま先の冷えを防ぐトゥカバーも装着済みだ。完全に真冬の装備。
これでもし雨だったら大変なことになってた。
PC2のセブンイレブン三好大歩危店を目指して一行は寒空の下走っている。
PC2の場所は238キロ地点。さっきのクイズポイントが184キロ。
この50キロほどの区間が実は今回のルート上で最も過酷だった。
ルートラボで見ても特段に厳しい標高差でも何でもない。
こなきの場合、PC2到着時刻は23時27分。ダムのクイズポイントから3時間ほどにしか過ぎないんだが、ここまでの道のりは果てしなく長く感じられた。
このことは多くの参加者も感じられたであろう。この地点でのDNF宣言者が多いように聞いている。
しかし、この地点でDNFってのもなかなか難しいんじゃなかったかな?どうやって、その後を帰るかだ。
運良く近くの宿が飛び込みで取れればいいけれど、電車の始発まで極寒の中一晩明かすにはどうするか。
先に進むのも来た道を戻るのもまた寒さがツラい。この辺りは、この地点でのDNF経験者の話を聞いてみたいところだ。
こなきの場合は最悪の寒さを想定した装備を持ってきてたから良かった。
過去のブログで「寒さには強い」みたいに書いていた時期もあったかとは思うが、もう何度も厳しい寒さを経験してきて以降、寒さに対しては「怖さ」を抱くようになってて、どうにも楽観的には考えられなくなってしまっている。
PC2のセブンイレブン三好大歩危店の店先でカップ麺を食べ、僅かでも暖まる。
ここで滞在しても冷えるばかりなので、先を急ごう。
夜が明けつつあるのは午前4時半ほどだったかな?
5時03分
PC3であるローソン 仁淀川町大崎店に到着。ここまで330キロ。
PC2からは91キロほどだ。
PC2~PC3の区間がどうだったか、今となっては記憶にない。
渇水の時期によくニュースで聞いていた高知の早明浦ダム近くを通ったような記憶はある。その後で標高500mほどの峠も通っているようだが、現時点で既に覚えてない。
おなかは特段に空いてないので、サンドイッチ食べてドリンク買って次へ行こう。
スタート後の界隈、山の急な斜面に家がへばりつくように立っている。

6時すぎ
畜産試験場(?)っぽい施設の脇を通る。牧場の香りが少しした後、山手の斜面に何かがいる。

よく見ると牛だ。

地面には白い岩が幾つかあり、カルストっぽい。
放牧されてる牛はジャージー種っぽい。気持ちよさそうに草を食んでいる。
7時すぎ
不思議なお店の前通過。

その直後、左手に海が見えてきた。太平洋だ。
いま自分たちは、四国の左下、足摺岬方面を目指して走っている。

あ、そうそう。四国と言えばお遍路さん。
連休中と云うこともありだろうが、お遍路さん沢山いました。

歩いてる人は中年以降のイメージあるけれど、若い人も意外と多くいましたね。
あと、多いのは大型バイク。後ろに沢山の荷物を縛り付けて豪快に走り去ってました。
次に多いのが、他府県ナンバーの車。関東圏、関西圏ナンバーの高級系外車の運転は…。
土佐久礼と言う地を過ぎますと急な登坂が待ってました。

ここの坂の名前が…

いや、特に意味はないです。
その後、四万十の方を通ります。

暑くなってきたので冬用ウェアを脱ぎ、夏用ジャージに着替えて再スタート。
ここら界隈、カワウソが有名なん?

10時58分
PC4のローソン四万十竹島店到着。ここまで438キロ。
調子はいい。が、画像を撮ってない辺りやはり眠気にヤラレてんだろう。
実際、ほぼ寝てない。
夜間走行中のどっかの地点で、バス停でちょっと休憩はした。
田舎のバス停って、ちょっとした小屋っぽくなっててベンチが壁に囲われてるバス停があるじゃない。
ああゆうの、ランドヌールには人気なのよね。実際、真夜中のそのテのバス停には、休憩してるのを良く見る。
この夜、こなきもどこかのバス停でちょっと休憩したが、寒さで20分も居ることができなかった。
エマージェンシーシートも持って来てはいるが、あんまり使いたくない。アレは一度広げると、収納することが不可能だからね。
ここのローソンで弁当食べたんだが、店先で20分ほど意識を失ってた。
よって、最初の夜の睡眠時間は合わせて40分ほど。
眠くないか?大丈夫か?
って良く聞かれますが、初夜だと大概は平気なモンです。
僅かな仮眠明けで、PC4のローソン四万十竹島店を出発。
その横を流れる川が、あの四万十川です。

清流四万十川って良く言われますが、それは上流の方の話でしょう。
ここ河口付近は普通の川でした。
12時半ころ
足摺岬が近づいてきたようだ。

岩がゴツゴツしてる海岸線。
海の水の色は透き通ってとてもキレイだ。

岬の先っちょに灯台があるのが見える。

ここまで約450キロ。
全工程のまだ半分も走ってない。先は長いな…