報道特集 Bianchiの前サス事故についてのワシの意見

「テレビでビアンキについてやりよりけー見てみんさい」

と、ケータイに電話があった。慌ててTVをつけると、台湾かどっかのサイクルショーでサスペンションメーカの担当者がインタビューされている場面だった。そこから以降しか見てないんだが…TBSの報道特集。

Binachiのクロスバイクに乗ってたら、前サスが壊れて転倒し大怪我して多大な後遺症が残った。訴えちゃうよ。って報道。

こちらに動画掲載されてました。
http://ameblo.jp/kibun-joujou/entry-10500507454.html

この番組って、例の「ブラックノート」犯人を取り逃がす手助けして、批判されてる番組じゃなかったけ。そんな番組にBianchi自体を取り上げて欲しくないんだが。

番組の内容なり、それに対する自転車乗り諸氏の意見は、『Binachi 報道』あたりでググッて頂ければ噴出するので、そこら辺を見てみて。的を得ているのもハズしてるのもある。

ワシの意見としては、

1) 自転車歴はまぁまぁ長く、メンテできる部分は自分でもメンテしてきた。だけれど、サスの中までは手が出せない。⇒ワシも同等やわ。確かに、そんなところはフツーはメンテしない。

2) たまたま今回はBianchiだったが、どこのブランドでも同じことじゃないんか。工業製品なので100%の安全性を求めることは不可能である。⇒放送の中でも言ってるが、クルマのように車検制度がある訳でもないので、自分の自転車の管理は自分自身となる。

3) ワシ自身は資格も無いのにバラバラに解体して組み上げるなーんてことをやっているから、万が一同様の事故が起きたとしても、誰も悪く言う気は全く無い。

4) 某大手ハンバーガーショップのコーヒーをこぼして火傷したからと訴えた話が有名だが、そのお陰で全世界のハンバーガーショップのコーヒーがヌルくなってしまった。これと同様に、今回の件を機にスポーツサイクル界隈がヘボくなってしまったらヤだな。

5)  敢えて突っ込むなら、当該自転車をネット通販で買ったとも…。ココが最大の落ち度と思われ。自転車をネットで買うなんて、ショップ並みのメンテが自分で出来る人か、何があっても文句言わない人だけでしょ。

自転車屋さんに居る時に商品の引渡しシーンに時折遭遇するが、その時にいつも以下のように言っているのを耳にする。

「2、3ヶ月に1回は点検に来てくださいね」

スポーツバイクは勿論、一般車についても同様に言っている。このひと言が全てを物語っているんじゃないかなぁ。ちゃんとしたお店で、ちゃんとしたモノを買い、ちゃんと点検する。それが出来た上での訴訟やと思う。

例によってTV報道をそのまま鵜呑みにすればBianchiなりサイクルヨーロッパ・ジャパンがアホのように見受けられるが、賢明な視聴者はソレが中国餃子事件や、納豆100回まぜまぜ健康説や、何かあれば誰かの責任を問うことでしか報道ネタ(視聴率)を確保することが出来ない今のTVの愚かさを見抜くことが最も大切であることは言うまでも無いが、こんな報道でも「自転車ってメンテなり点検を怠ると、最悪あんな風になるんだ」って意識がほんの僅かでも向上されるなら、良しとするか。

18件のコメント

  1. 物は壊れるんですよね
    たとえそれが100万する高級バイクであろうと1万以下のママチャリであろうと

    さらには数百万する高級乗用車だって壊れるじゃないですか

    たまたまそこに行き当たるかどうか、なんですが
    当たった人は運が悪いんか?

    乗る人の日頃のメンテナンスが大事ですよね。

  2. ピンバック: ことことライフ
  3. おもちゃ屋で自転車が売られてるようないい加減な状態ではメンテが必要だと知らない人が出てくるのも仕方ない気もします・・・(その店で売られてる自転車のフレームの溶接は素人目で分かるほどでたらめでした)

    自転車も車やバイクと同じでメンテが必要だということを周知させるようにしたほうがいいですね

  4. ☆ yoshi さん

    今回のケースは微妙なケースですね。運が悪かったと言うのが妥当な線やけど、それを誰の責任かと追求するのは、今ていどの自転車文化である日本では難しいでしょう。
    自転車人からすればメンテは当たり前と言う目で番組見るだろうし、自転車乗らない人から見ればビアンキはアホかと言う風に見える。かと言って、これから乗り始めようかと言う人に「難しいからやめておこう」とは解釈して欲しくないし。

    色んなところで書かれているけれど、極端に安価な使い捨て自転車が諸悪の根源なんじゃないかとワシは思うです。

    ☆ 職人気取り さん

    安物買いの銭失い。安くて良いものは、もはや今の時代には、どこにも転がっていないもんです。

    メンテは確かに大切やけど、ワシがやってるようなことまでは一般的にやる必要は無く、クロスバイク程度ならチェーンの注油・
    ブレーキの具合・タイヤの空気圧チェック。この3つ程度じゃないんかなぁ?
    これ以上は2、3ヶ月に一度お店に行ってチェックしてもらうこと。或いは、メンテそのものに興味を抱いたならそれなりの書籍を買ってきてトライしてみるとかね。

    買いっぱなし、乗りっぱなしは事故の元って認識が広まって欲しいものです。

  5. 自己レス:

    番組の中であった、台湾の部品メーカ、組み立て業者、イタリア・Bianchi社の社長のコメントと、国内代理店のサイクルヨーロッパジャパンのコメントの対比が興味深かったです。

    サイクルヨーロッパ・ジャパンは、日本人感情を理解しているからあのような発言だったんだろうし、他の3社は「んなのは当たり前だろ」って突っぱねる的な発言。この辺も国民性みたいなところでの食い違いなんじゃろうと思い、結局は4社とも一緒やないかと。

    国内の企画会社が逃げてたのが一番卑怯やと思うが、このテの会社が責任負うと一発で潰れるので、絶対に逃げたいんやろなーって思うた。

    まぁ、ネットで安く買って得した気分だっんだから、文句言っちゃいけんと思うんじゃがね。

  6. 台湾ショーの会場で、メーカーブースに居る一般社員にインタビューしても「判らない」「知らない」としか答えようがないはず。

    そういうのはその会社の「責任ある部署」に問い合わせるのが常識じゃないかな。

    あの番組の取材姿勢に疑問を持ちます。

  7. やむ さん

    あれは一般社員だったんかなー。
    私は回答権限のある社員か、上の意見をそのまんま伝えているようにも見えたんですが。

    まぁ、その辺は編集でどーにでもなりますからね。

  8. 写真見ましたけど…。
    チェーン・スプロケ錆びてますよね?
    本人は、ちゃんと整備してたと言いますが、疑わしいです。
    会社には、「何年前のだよ?」って自転車も止まっています。当然お値段の高いやつですが…チェーンやらスプロケやらがさび付いてなんかないですよ?
    それがメンテナンスしてるってことではないですか?
    渦中の男性は、単なるクレーマーにしか見えません。

  9. ☆ tenten さん

    今回のようなケースでは「クレーマー」扱いされることが多い今のご時世。放送側の意図に翻弄されていると言うのが正しいところかとは思います。

    ただ、気になるところが2点ありましてね。
    1) この事故報道の前に、ビアンキを沢山収集しているコレクターの歯医者さんの紹介があったじゃないですか。あのコレクターさんに、「あなたが出演する番組の意図は、ビアンキ事故の提訴がメインテーマでして、その前座での出演ですよ」みたいに、ちゃーんと説明してんのかなぁ~。あんな内容の番組に一緒に出さされて、不本意じゃったんじゃないかと思うのよね、コレクターさん。

    2) 事故報道の最後に「被害者の方は明日訴訟を起こします」って言ってまして、訴訟がなされてから新聞各社でも取り上げられましたよね。何か、番組と訴訟がタイアップしてんじゃないかと思えるんですよ。本当に訴える気なら、番組とは切り離したところで訴えれば良いものを、わざわざオンエアの翌日に持って来るってのが、どーも胡散臭い気がして…。ソコを狙ってアピールする気なら、何かヤだなぁ~。

  10. こんにちは。
    http://www.cycleurope.co.jp/important_news.html
    報道を受けてサイクルヨーロッパジャパンが公式コメントを発表しましたが、PL法上の責任は現在サイクルヨーロッパジャパンにある事には違いなく、事故発生後から双方弁護士を立てて話し合いが続いていたそうです。
    ただ、直接の事故原因については齟齬が生じていると。
    ネットではハンドルに上から体重をかけて普通に走行していただけなのに、レッグが自ら持ち上がってすっぽ抜けるなんて事があるだろうか?という話も出てまして、それもそうか、なんて思ったり。

    被害者の男性は「今までどこの会社も知らんぷりだった」と会見で述べていましたが、まず窓口となるのは現在の輸入元のサイクルヨーロッパジャパンなのですから、ここが転倒事故とスプリングが錆びた事の因果関係を認めないと、他関連会社にも話が行かないのでは。

    そう考えると、あのいかにも企業間で責任のなすり合いをしているかのように見えたVTRも契約の経緯や関係を説明しているだけ、とも見えてきますし、裁判の被告であるサイクルヨーロッパジャパンを差し置いて迂闊にコメントは出せなかったのでは?とも思えてきます。

    あと事故車のサスペンションを前輪からはずして台湾まで持っていったのもどうなんだろう、と思いました。
    あれでは事故当時の自転車の状態は既にわからなくなってしまっています。日本車両検査協会の調査は済んだから、もうどう扱ってもいいという事なんですかね。
    とは言え、重度の障害を負われた男性は大変気の毒な事でしたし、裁判で事が明らかになり、安全への啓発が進む事を望みます。

  11. >レッグが自ら持ち上がってすっぽ抜けるなんて

    アッパーチューブの間違いでした。失礼しました。

  12. なつ さん

    公式コメントが掲載されたことをお知らせ頂き、ありがとうございました。気が付いてなかったです。

    >事故発生後から双方弁護士を立てて話し合いが続いていたそうです。
    番組では、そのように言ってなかったかと…。わざと「どちらとでも解釈できるように制作した」なのでしょうかね。

    確かに、これをきっかけに安全意識の底上げがなされて欲しいものです。
    作る側も乗る側も、双方で。

  13. トヨタの車の場合、
    車の部品の欠陥、不具合で事故が起こった場合、トヨタは「うちは部品を買ってつけただけだからうちの責任じゃない」とはいわない。

    今回のビアンキの場合は、もしこの事故がフロントフォークの構造上の欠陥で起こったと判断された場合、たとえビアンキが名前を貸しているだけでも責任はビアンキにあるのではないでしょうか(ユーザーはトヨタの車を買うように、ビアンキの自転車を買った)。
    公式コメントでは「製造物責任法上、弊社に有責の可能性ある事も事実であり」とあくまで責任の可能性があるとしかいっていないことが気になります。これだと責任を擦り付け合っているように感じることに成ってしまうのではないでしょうか?

    争点となるのは、
    1. 製造物責任法上の責任者はだれ?
    2. フロントフォークがバネだけで固定されている構造が欠陥にあたるのか(欠陥にあたる場合リコールになるのか)
    3. フロントフォークのメンテナンスをユーザーに明示的に指示していたか。
    ですかね。

  14. http://www.asahi.com/national/update/0405/TKY201004050329.html
    朝日新聞の記事によると、経済産業省所管の独立行政法人によって事故原因の調査が続けられるそうです。
    おそらく、スプリングと断裂と事故の直接原因が証明しきれていないのでしょう。ここが証明されれば、サイクルヨーロッパジャパンは輸入者としての責任を免れることは出来ないでしょうが、現時点では可能性の段階です。

    アキボウは「最終的に台湾の製造業者を決めたのはサイクルヨーロッパジャパン等」と回答していたので、サイクルヨーロッパジャパンは単なる輸入業者ではなく、日本におけるビアンキブランドの統括を行う立場にあるのでしょう。その責任は重いと思います。

  15. http://evc.cocolog-nifty.com/okochama/2010/03/post-9482.html
    こちらの記事が詳しいのですが、サイクルヨーロッパジャパンもビアンキもサイクルヨーロッパの子会社です。
    TBSの図解だと、ビアンキの下請けがサイクルヨーロッパジャパンのように見えてしまいますが、同じ企業グループの別部門という感じです。

    そしてビアンキは事故車の設計・製造・販売には関わっていません。
    トヨタの車というより、海外ブランドとライセンス契約しているファッション小物に実態は近いのではないでしょうか。
    問題は、そうした小物類には例えば「この商品はポール・スミスとのライセンス契約により(株)○×が企画・製造したものです 日本製」などというタグが付いていて、消費者に製造者・生産国が明示されているのに対し、自転車ではそれがわかり難いという事です。

    ビアンキの社長は「調査して製造業者に問題があるのなら、すぐに変えます」と言っていました。
    ブランドを守るため、ビアンキには問題のある製造業者との契約を打ち切る権限があるようですが、それまでは下請け業者を決定する権限はサイクルヨーロッパジャパンにあるのです。

  16. http://miiko-pota.com/blog/2010/04/post-190.html
    こちらの方は2003年型のバックストリートをお持ちですが、「MADE IN TAIWAN」とRSTのステッカーが貼ってあったものの、サスペンションのマニュアルが付いていたかどうかは不明だそうです。

    台湾の自転車メーカーは世界中に自転車やその部品を供給していますから、輸出国の法律事情に合わせて生産国のステッカーやマニュアルを付けるでしょう。
    その指示を出すのは輸出する側の国でしょうから、サイクルヨーロッパジャパンもしくはアキボウが責任を果たしていたかどうか、ネット通販ショップではどうだったか?もポイントですが、今の所の報道では明らかになっていません。

  17. 被害者の男性は
    「イタリアの職人が作ったものだと非常に信頼していた。(事故が起きて)台湾製だとわかった」と言っていました。
    イタリア製なら信頼できるが、台湾製ではダメという事もないでしょうが、製造か流通いずれかの過程で、生産国を誤魔化すためにステッカーをはがす、故意にマニュアルを添付しない、などの行為があったら大問題です。

    RSTの社員は「当社の製品かどうかも含めて調査中です」と言ってましたが、「台湾製だなんて知らなかった」と言われれば、台湾の製造業者としてはそういう話も出てくると思います。表示されるべきものがなかったのですから。

    ただ、彼は本当に台湾製だとは思いもよらなかったのでしょうか?
    番組で出てきた仲間とツーリングに出かける写真ではまた別のロードバイクに乗っており、まずクロスバイクを手に入れて、知識は初心者のまま乗り続けていた・・・というわけではなさそうです。

    連続投稿してしまい、申し訳ありません。

  18. ☆ やまと さん

    明らかに認めてしまうと、裁判上で不利になるからやんわりと表現しているのではないでしょうかね。サイクルヨーロッパにしてみれば、ユーザー責任も言うことにより、幾らかは相殺したいでしょうから。

    ☆ なつ さん

    沢山沢山調べて頂いてありがとうございました。
    今回の件を機に、自転車の現状が広く一般に知れ渡って欲しいものです。

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