新学期

春になりました。

明日の朝には、新小学1年生がピカピカのランドセルを背負ってと言うか、逆にランドセルに覆いかぶさられるようにしながら、元気に登校している姿を見ることでしょう。自らの子の以前の様子を思い出しては懐かしく思っております。

しかしこの時期になると思い出すのが、あの事故です。

亡くなられたお子さんも、あの事故に遭わなければこの春で3年生。
幾ばくかのお金がご遺族に渡るにしても、失われた命は戻ってくるものではない。彼女は自らの命と言う大きな代償を払って、危険性を私たちに教えてくれました。その大きな代償を、私たちはいつまでも忘れてはならないと考えてます。

震災ばかりがメディアに取り上げられる日々、2万人超とも言われている死者行方不明者。でもこの国では何も無い年でも年間3万人もの人が自ら進んで死を選んでいるのもまた事実。2年前の地方で起きたバス事故がメディアに取り上げられることは、もう無いのかも知れません。

「安全」だの「対策」だの「予防」だのと言うのは簡単。だけれど、幼子の心理を大人が推測するのには、やはり限界がある。
悲しいかな「前例」が示されてから初めて具体的な対策が興される。

このバス道路にやたらと標識が増えたり、ガードレールが付いたり、側溝にフタが付いたり。目に見えるハード的な対策は日に日に進んでいるのは間違いありません。しかし良く考えれば、呉市交通局が起こした事故を呉市が対策してる。マッチポンプじゃねぇか。
逆か。事故を起こしたのが当の呉市だから、呉市が真剣に対策してんのか。

しかし、ハードが充実しても、それが当たり前と認識してはいけない。ソフト面。
親御さんたちは、ほんのちょっと前に痛ましい事故があったことを。私ら地域の人間も、子どもらを見守るし。学校は学校なりに頑張ってると感じてるし。
当事者の呉市交通局は…あと1年で広電へと変わる。色々続いたから仕方ない。

今も現場には花が絶えることがない。
風化させず、いつも想っているから。

3件のコメント

  1. 亡くなられた子供さんのお母さんを存じ上げております。痛ましい事故でした。
    一方で、震災の調査等のため翌早朝から10日間現地におり、よく知っています。
    言いたいことも分からなくはありませんが、比べるような言い方には反感を感じざるを得ません。
    これまでこのブログでは触れられていませんが、震災の状況をご存知ですか?どの様に感じているのでしょうか?

  2.  はやい物ですね。お亡くなりになった子供さんと、うちの下の子は同学年だから、事故の時は他人事には思えなかったのを覚えています。
     私の主観では、あれから、呉市営バスは「変わろうとしている」ようには見えますが、荒い運転をする方がいるようにも見えます。
     全ての交通事故をなくす事はムリでも、交通ルールを自分自身守ること。子供にそれを伝えること。出来る事は続けていかないといけないなと思います。

  3. ☆ ちょっとね? さん

    文面から推測して、いつもここのブログを読んで頂けているようでありがとうございます。
    ご家族に近しい方でしたら、どうぞ、いつまでも忘れてないですとのお気持ちを自らの言葉で伝えてあげてください。私が思うに、如何なる原因による遺族も、残された者と言うものは、忘れ去られることが何よりもの苦痛だと思っていますので。

    震災被害と市バス事故を比べているのではありません。個々人にとっての物事大小比較は傍目には推測できないもので、大事ばかりに気をとられ小事を忘れることを憂いているのです。でも、その小事だって当事者にすれば何よりもの大事です。ひいては、今年の春に小学校に入学されるお子さんをお持ちの親御さん、地域の方々には、引き続いてのお子さんの安全を見守って頂きたいと思って書きました。

    続きを書いているのですが、かなりの長文になりそうなので、次の記事に全文掲載することにしました。そちらを引き続きご覧ください。

    ☆ アカシロ さん

    我が家もとっても近所だし、あの事故後の数日間は広小前のバス停にTVカメラが朝早くから居座っていたのを、腹立たしく見てました。

    市バス「変わろう」の件ですが…
    何にしてもそうですけれど、全体への意思伝達って伝わる人には伝わって場合によっては必要以上に伝わるのに、本来伝わらなければならない人には伝わらない。或いは無視されていると言うものがあると思います。
    先日の自転車部メンバーさんの経験談を聞くかぎり、伝わってない(変わってない、変われない、変わることができない)人もいるんだなと感じました。

    でも、もっと大きく考えると、呉の地って全体的に運転が荒いんだと思うのよね。ソレが大型車両だし「バス」と言う分かりやすい対象だから目立つだけで。松江のクルマの流れを見てると、呉ってどーよと本当にアタマが痛くなります。

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